ビタミン




ビタミンとは

「微量で体内の代謝に重要な働きをしているにもかかわらず自分でつくることができない化合物」と定義されています。一般に13種類の化合物がビタミンと呼ばれています。
一般的に、微量要素のうち、体内で作れる物をホルモン、外部から食事で取るものをビタミンと呼んでいます。
しかし、食物として摂取される以外に、腸内細菌によってつくられて供給されるビタミンもあります。
それらのビタミンの欠乏症は比較的起こりにくくなります。
 最近では、ビタミン様作用をしめす化合物および無機質などもビタミンに準じて考えられており、バイオファクターと呼ばれています。
 ビタミンには、水に溶ける水溶性ビタミンと水に溶けない脂溶性ビタミンがあります。
水溶性のビタミンには、B1, B2, B6, B12, 葉酸、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸などB群ビタミンとビタミンCもがあります。
 脂溶性ビタミンには、ビタミンA, D, E, Kがあります。
これらのビタミンの名前は、発見された順番あるいは生理作用をあらわす意味でつけられていま

種類と含まれる食品 一日の必要量 欠乏した時の障害 過剰摂取の障害

ビタミンA
(脂溶性)
 
うなぎ、レバー、乳製品、緑黄色野菜、魚
 日本人のビタミンAの所要量は成人において男性0.6mg(2,000 IU) ,女性0.54mg (1,800 IU) となっています。
ビタミンAには過剰に摂取すると過剰症 がでるので注意が必要で,一日3 mg (10,000 IU)以下 にとどめるのが良いとされていま す。
代表としては,夜盲症があげられます.夜盲症は,暗くなる と視力が低下し,また暗さに目が慣れることがおそくなる症状を呈します。これは 網膜にビタミンAからつくられるロドプシンという物質が不足することが原因となって います。
もう一つの代表例は,皮膚乾燥症があげられます.皮膚が乾 き,丘疹(こまかなぶつぶつ)ができると共に,粘膜の抵抗性が減少し,感染症にか かりやすくなります.。
皮膚の剥離,食欲不振、頭痛、吐き気、肝障害.等
特に奇形が発症することがありますので、妊婦や妊娠の可能性のある女性は、注意が必要です

ビタミンB1
(水溶性)

豚肉、カモ肉、ウナギ、大豆、玄米、そば、グリンピース
成人男子1.1mg、女子0.8mgです。日本人のB1摂取は所要量の153%と言われていますが、
水によく溶ける性質上、調理による損耗が約40%と大きい為必ずしも充分とは言えないようです。
精白米を常食とする日本人には一般的に、全身倦怠,心悸亢進,心臓肥大,浮腫,最低血圧低下,四肢の知覚異常,腱反射消失,知覚鈍麻など脚気の症状が出ます。
この他に、西洋に多いウエルニッケ脳症、幼児に激症型の急性B1欠乏症である乳児脚気の発症があります。
水溶性ビタミンであるB1は多量に摂取しても過剰分は速やかに尿中に排泄されるので特に害は無いと言われています。

ビタミンB2
(水溶性)

タ肝臓、ウシ肝臓、脱脂粉乳、ドジョウ、納豆
成人男性で1.2mg,成人女性で1.0 mgとされていますが、「発育ビタミン」と呼ばれることも有るように、摂取エネルギーおよびタンパク質摂取量とも関連します。
成長障害や口唇炎、舌炎、脂漏性皮膚炎など皮膚や粘膜に多く生じます。特に、糖質、タンパク質、脂質などの代謝に与る酵素の補酵素としてのB2の機能・生理作用により、特に発育に対する影響が顕著である為、「発育ビタミン」と呼ばれることも有ります。特殊な例として、多量の抗生物質,精神安定剤、副腎ホルモンなどが投与された時にも、相対的に不足する場合が有ります。 水溶性ビタミンであるBは多量に摂取しても過剰分は速やかに尿中に排泄されるので特に害は無いと言われています。

ビタミンB6
(水溶性)

ニンニク、 ピスタチオ、ヒマワリの種子、マグロの肉、干し海苔、ウシ肝臓
成人男性では 1.6 mg/日,成人女性の場合,1.2 mg/日の所要量となります。また、タンパク質摂取量を基準として必要量を求める方が適当とも言われており、タンパク質摂取量 1 gあたり0.014 mgのBを摂取することが必要とも言われています。
成長の停止,体重減少,テンカン様痙攣などが主な症状です。また、動脈硬化性血管障害、筋肉の緊張低下、貧血,脂肪肝等が報告されています。

ビタミンB12
(水溶性)

肝臓、青魚 、貝類
成人の男女とも2.4μgです。
巨赤芽球性の悪性貧血が代表的なものですが、メチルマロン酸尿(血)症、ホモシステイン尿 (血)症や神経障害なども発症します。
 最近では、睡眠遅延症候群や、ガン、アルツハイマー症などとの関係や、特に動脈 硬化症発症との関係が注目されています。
過剰摂取による障害は特に認められていません

ビタミンC
(水溶性

緑黄色野菜、緑茶、ミカン、イチゴ、芋類
成人の場合100mgです。
壊血病をおこす事が知られています。この病気は全身倦怠、疲労感、関節痛、身体各部からの出血などが、主な症状です。しかし一般には、むしろ次のような生理機能の方が期待されています。
1.抗酸化作用--活性酸素種の消去剤として機能します。
2.コラーゲンの形成--ヒトの総タンパク質の約30%を占めるコラーゲンの合成に関与します。
3. 生体異物の代謝--解毒酵素類の活性化を維持します。
4.コレステロール/脂肪酸の代謝
5. アミノ酸、ホルモンの代謝
従来は、尿として排泄されるので過剰摂取の害は無いと言われて居ましたが、最近は、短期的には、吐き気、下痢、腹痛。
長期的には、膀胱結石や腎臓結石などの懸念が報告されています。

ビタミンD
(脂溶性)

魚肉、乳製品、シイタケ
ですが、日光にあたるのが一番です。
成人で2.5 μg (100 IU)となっています。
クル病などの、骨の病気が発生しますが、適度に日光にあたるような生活をしている場合不足する事はほとんど有りません。しかし、寝たきりの高齢者など、長期間室内から出ない生活を強いられると欠乏の恐れが有ります。また、量は足りていても、ビタミンD抵抗症と言う病気で、欠乏と同様の症状を起こす場合も有ります 50 μg (2,000 IU)が許容上限摂取量とされています。過剰症としては,高カルシウム血症、軟組織の石灰化、腎障害などがあります

ビタミンE
(脂溶性

ヒマワリ油、サフラワー油、米ヌカ油、大豆油などの植物油類 、マーガリン、アーモンド、小麦胚芽  
男性10mg/日、女性8mg/日とされています 以前は、欠乏症は無いと思われていましたが、胆汁うっ滞などによる脂肪 吸収障害等が有るようです。しかし世間で着目されているのはむしろ次のような生理作用の方です。
生理作用としては、抗酸化物質(フリーラジカル)によって生体膜やリポタンパク質中の脂質が酸化されるのを防いでいます。これにより抗動脈硬化作用を示すとされています。
 また 、抗不妊作用も抗酸化作用に基づくことが、マウスの実験で確認されました。  
許容上限摂取量が600mgと設定され、市中薬局で購入する場合300mg、
栄養機能食品としては150mgが上限とされています。
過剰摂取では、下痢などの症状を示すこ とがあります
ビタミンK
(脂溶性)

緑葉野菜、納豆,アオノリ,鶏卵,肉類,乳製品
男子性65 μg,女性55 μgが所要量となっています。
理論上では、高齢者は、これより多めに必要と言われていますが、特に定められていないようです。
体内に蓄積できる量が少ない為常に補給しつつける必要が有ります。しかし、健常者の場合通常の食事をしていれば、腸内細菌の生産量と合わせて十分な量が確保できているはずです。
欠乏の恐れが懸念されるのは、新生児や腸に重大障害が有る場合等ですです。
欠乏した場合の障害は、血液が出血しやすく、凝固しにくくなる事です。
摂取量の上限は特に定められていませんが、他の病気が有る場合には、障害が発生する可能性が有り、K3のように単体で毒性を示す物も有りますので注意が必要です。
葉酸
(水溶性)
大豆 、ホウレンソウ、乾燥ワカメ、ウシ肝臓
充分な摂取量が確保できているせいか、特に規定されていないようです。
但し、日本人の場合通常の食事で一日200μg摂取していると言われており、欧米人は400μg程度摂取していると言われているようです。
通常の食生活で欠乏することはありません。
欠乏の恐れが有るのは、抗がん剤、免疫抑制剤、非経口栄養剤、血液透析などが行なわれた場合です。
欠乏した場合の障害しては、造血機能に異常を来し、巨赤芽球性貧血、神経障害や腸機能障害などが知られています。

許容上限摂取量は1mg/日とされています。
大量に摂取すると、発熱、蕁麻疹、紅斑、かゆみ、呼吸障害などの葉酸過敏症を起こすことがあります。また亜鉛の吸収を阻害する可能性が指摘されています。
この他に、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸等が有りますが、通常の食生活で充分必要量は確保できるようです。
際単位 で 1IU=0.3 μg 




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