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芦ノ湖の水中に林があることは大昔から知られていました。江戸時代までは水面上に頭を出していたそうですが、明治時代になって湖の観光開発が始まり遊覧船の航行に危険が出たため先端が切り取られ、今では水上からその姿を見ることはできません。 まるで湖底から生えたようにしっかり根を張り、水面に向かって真っ直ぐ伸びた姿をしているため、今から約3000年前に火山の噴火で早川の流れがせき止められて芦ノ湖が誕生したときに、林がそのまま湖底に水没して「逆さ杉」ができたと考えられていました。
ところが昭和56〜58年(1981〜83年)におこなわれた調査で湖底から引き上げた樹木の年代を計測したところ、「逆さ杉」が湖底に水没した年代は約1000〜2000年前と推定され、芦ノ湖が誕生した後から水に入っていったことがわかりました。
伊豆箱根地方はおよそ500年間隔で大地震に見舞われています。その地震の際に芦ノ湖周辺の山では大規模な土砂崩れ=「山津波」が発生し、山の立木が崩れ落ちる土砂に真っ直ぐ乗ったまま湖底まで運ばれ、これが「逆さ杉」になったのです。(資料提供:温泉地学研究所)